Program対話による阿波池田シビックプライド探究プロジェクト
池田高校がある徳島県三好市は、四国の市町村のなかで最も大きい面積を持つ、森林率86%の自然豊かな自治体である。三好市を含むにし阿波地域は「にし阿波観光圏」に認定されており、「にし阿波の傾斜地農耕システム」は世界農業遺産に登録されている。四国山地と讃岐山脈に囲まれ、その間を吉野川が流れる特徴ある地形と、ここで営まれてきた生活や文化がその背景であり、学術的にも高く評価されている。
探究科は、にし阿波の生活や文化を、フィールドワークと対話を通して記録し、その内容が広い世界や遠い未来で役立つための方法を、大学の先生方から指導いただきながら、3年間かけて探究していく。普通科は、地元地域が抱える喫緊の課題を知り、市役所や県民局等の専門職員の指導助言を得て、その解決策を提案できるよう1年間の探究活動を行う。
三好市は四国のすべての県と接しており、四国のまんなか(中心)に位置する。この地域の生活・文化や経済活動は、隣接する他県の影響を大きく受ける。隣接する他県の高校生が取り組んだ探究活動を知り、その内容を踏まえて対話することに意味があると考え、池田高校は四国四県の高校生が集う探究活動発表会を主催してきた。
人口減少に歯止めがかからず、三好市で営まれてきた生活、育まれてきた文化が消えようとする今だからこそ、丁寧な対話による新たなシビックプライドの探究が必要であると考えている。
*リエントリー
グッドプラクティスの普及・横展開を目的に、3年間の助成終了となったプログラムの一部をリエントリー採択として新たな助成を行うもの。