第2回みらい育成シンポジウム「学びを変え、社会を変える教育の可能性」開催レポート

3月18日、東京都千代田区にて 第2回みらい育成シンポジウム 「学びを変え、社会を変える教育の可能性」を開催しました。財団の3年間の活動から得られた気づきを振り返りながら、「教育を通してより良い社会を作るために何ができるか」について、助成先の皆さまと考えるというシンポジウムで、リアルとオンライン(ZOOM・YouTube)のハイブリッドで実施。会場には助成先・財団関係者55人(助成先30人、関係者25人)が参加。244人にオンライン視聴いただき、うち73人の方にZoomでディスカッションに参加いただきました。

冒頭、平野信行理事長が登壇し、改めて財団設立の経緯や狙い、各カテゴリーの概要を紹介するとともに書籍やレポートの発行にも触れ、「よい教育システムを創り出し、定着させ、発展させていくには、パイオニア的な試みとそれに続く地道な営為が必要。より良い明日の日本と世界を築く次世代の育成を目指して、このプロジェクトに参加してくださるすべての皆さんと共に粘り強く活動を続けていくつもりですので、ご協力ご支援のほどお願いします」とあいさつさせていただきました。

第2回みらい育成シンポジウム「学びを変え、社会を変える教育の可能性」開催レポート
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パネルディスカッション「教育の可能性を探究する」

まずは「教育の可能性を探究する」としてパネルディスカッションを実施しました。モデレーターとして小林 浩氏(リクルート進学総研所長 カレッジマネジメント編集長)、パネラーとして永野 毅氏(東京海上ホールディングス 取締役会長)、田中優子氏(前法政大学総長)、吉田 文氏(早稲田大学教育 総合科学学術院 教授)、鵜尾雅隆氏(日本ファンドレイジング協会 代表理事)を迎え、「今の教育をどう見ているか」「今後どのような可能性があるのか」という二つの問いについて、各々のご意見を伺いました。

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第1部のパネルディスカッション
についての動画はこちら

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パネルディスカッション「教育の力を活かすには?」

休憩を挟み、当財団藤田 潔常務理事より「財団の活動から得られた気づき」についてご紹介させていただきました(詳細はこちらをご覧ください)。
 続いて第2部としてパネルディスカッション「教育の力を活かすには?」を実施。モデレーターとして長谷部 貴美氏(一般社団法人ELAB理事)、また杉山剛士氏(武蔵高校校長)、柳 智子氏(広島市立舟入高校校長)、尾嶋好美氏(筑波大学 博士)、宮地勘司氏(教育と探求社代表取締役社長、ティーチャーズ・イニシアチブ代表理事)にパネラーとして参加いただきました。
 高校、大学、企業という各現場から見た「生徒の心のエンジンを駆動する瞬間をつくりだすために大切にされていること」「教育の本質とは何か」という根本的な課題に踏み込んでいただきました。

第2回みらい育成シンポジウム「学びを変え、社会を変える教育の可能性」開催レポート

第2部のパネルディスカッション
についての動画はこちら

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参加者によるダイアログ

第3部は、会場・ZOOMでは4~5人のグループ分かれて、「ここまでのシンポジウムの内容で、印象に残ったこととその理由」「教育に関わる一人の人間として、いま、やってみたいと思うこと」についてお話いただきました。終了後には、手を挙げてくださった方から、シンポジウムの感想やダイアログの内容について共有いただきました。

フキダシ

探究の授業について様々な葛藤を抱えている中で、シンポジウムで出てきた『教育の政治的な価値』や『30年後の子どもたちの姿が教育の成果になる』『探究を守破離の流れで実践する』というお話に勇気をもらった

(カテゴリー1助成先)

フキダシ

財団の助成金のおかげで、生徒に質の高い学びを提供でき、生徒の成長が日に日に見え、教員になって本当に良かったと思っている

(カテゴリー1助成先)

フキダシ

同じグループになった平野理事長や鈴木先生と、教育の魅力を社会に発信していくにはどうしたらいいかというお話をさせていただいた。教育に面白みを感じる人を増やすということは大事なこと。我々自身も心のエンジンを駆動させて、より豊かな日本をつくる人材を育成していくんだという勇気をいただいた

(カテゴリー1助成先)

フキダシ

生徒の心のエンジンを駆動させるために必要な『承認』は周りの大人や先生方がされる、では先生方の心のエンジンを駆動させるための『承認』は誰がするのかとなると、企業や私たちの役割ではないかと思う。改めて先生方に頼りにされる仕組みを作るという誓いを新たにした

(カテゴリー2助成先)

フキダシ

先生方がどのような葛藤を抱えているのか関心があって参加した。活動の中でも生徒だけでなく先生の心のエンジンが駆動したという瞬間があり、感動がある。助成先の先生の率直なご意見をお聞きして、実際の活動に取り入れていきたいと思う

(カテゴリー2助成先)

フキダシ

ダイアログの中で、『今やってみたいと思うこと』というお題に対して、同じルームにいるメンバーですぐにどのような連携ができるという話になった。こうした行動力、情熱を持った方々がここに集まっているということを実感し、私のモチベーションも非常に上がった

(カテゴリー3助成先)

フキダシ

学校の先生方の置かれている状況が心配。財団が作ってくれたこうした場でどんどんつながって、“出る杭”が叩けないぐらい高くなっていったらいいと思う。先生方は自分で抱え込まずに、地域の大学、行政、企業など外部の組織にも視野を広げていってほしい

(カテゴリー4助成先)

フキダシ

コロナ禍をきっかけに企業で新たに教育分野での仕事に就いている。今回いろいろな先生方のお話を聞いたり、事例をご紹介いただいて、気づきがあった。それを意識しながら、今後も学校現場での教育をサポートしていきたい

(一般参加者)

たくさんの方々から抑えきれない熱意と共に感想やこれからの想いなどを語っていただきました。最後に鈴木寛選考委員長より「今日皆様のお話を聞かせていただき、オーラに触れ、教育の歴史の新たなページがめくられたことを感じました。皆さんと一緒に、教育現場で大谷翔平選手に負けないような素晴らしい人材を輩出することで、財団の活動の恩に報いたいと思います」と閉会のご挨拶をさせていただきました。
 約3時間と長時間にわたるシンポジウムでしたが、財団の理念にご賛同いただける方々と共に教育課題について改めて認識し、かつ横の連携を深めていく意義について理解し合えた一日となりました。

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シンポジウムの全動画はこちら
(YouTube配信映像)

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